最近、自分の施術が変わり始めている。
今までぼんやり感じていたことが、少しだけ輪郭が見え始め、僅かに段階が進んだ。
野口晴哉は、良い整体は術後、おこない手と受け手の両者が元気になるものだと言っている。
このことは、感覚的には感じていたが、最近明確に考えられるようになってきた。
それは、両者にとって互いに心地良いと感じる間合いが重要であるということ。
何をもって心地良いと感じるかは、肚で感じるということ。その距離を注意深く観察し、心地良さを感じていれば、介入はごくわずかでよいということ。
どちらか一方が、働きかけるのではなく、相互から働きかけているということ。
おこない手も受け手も、毎度同じ状態はないので、その都度、起きてくることも違う。
おこない手は、受け手にとって、精神的、身体的、空間的にも影響を及ぼす存在であるため、より感覚を細部から全体に繊細かつ大胆に研ぎ澄ませる必要があり、その中心は肚にある。
そのための準備を、生活の中で行う必要があるだろう。
「平常心」をもって、毎回生み出される「ライヴ」に備えるということだと考えている。