詩人の茨木のり子さんの作品に「倚りかからず」があります。
詩のとおりかっこいい女性です。
人間は楽な方へ流されます。
なかなか真ん中で立つことは難しいですね。
施術をしていても背骨の周りは硬く、皆さん疲れていますね。
背骨を支える「脊柱起立筋群」は様々な筋肉から成り立っています。
外側を腸肋筋群、その内側に最長筋群、その深層に、棘筋群が走行しています。
ほかにも、棘間筋群、半棘筋群、多裂筋群、頚椎の板状筋群や後頭直筋群、頭斜筋群など大きいものから小さくて細かい筋肉まで存在し、いかに背骨が人体にとって重要な部位であるかを物語っています。
このすべての筋肉は「抗重力筋」といって、人体にかかる重力に抵抗するのに働きます。
この「重力」には、様々なものが含まれるでしょう。
仕事や家族、コンプレックスや不安や徒労感など人それぞれにあるものだと思います。
そうした自分の中の意識にいつも打ち勝つ程人は強くないかもしれません。
でも、負けっぱなしもみっともないから程々に無理せず自分を律していけたらいいなと思います。
そう考えてみると、やはり「意志」や「人格」と身体は関係しているのだなと思うのです。